日々のささやかな生活の中にも
物語があることを見つめ届けてくれた
リニューアル前の雑誌『クウネル』
その“心臓”とも呼ばれ
独自の視点と言葉で多くの人に
前に進む力をくれた
ライター・編集者鈴木るみこさんの遺稿集。
暮らしのなかにある
手触りや情緒といった美を大切にし
日々を真っすぐに生きた言葉の中から
るみこさんが何を見てどう感じたのか
その静かな眼差しが伝わってくるようです。
牧野伊三夫さんによる装画や
当店ではおなじみ青木隼人さんによる装丁も美しく
手元に置いておくことが嬉しくなるような
文庫本サイズの本です。
〇目次
ふらんすの椅子
記憶/はじまりは一本のつるバラ。日々是、庭づくり。/フランスとレースと私
雨戸・そのほか
雨戸/花を飾る人/プレゼント/おあげさん/まなづる/白をおく/給食袋/ブールデルのアトリエ/ゴキゲン、いかが?/顔/馴れるものか/夢のはなし/メジロ小劇場/本棚を作る/映画とナイフ/空と、地べたと。/Yさんの言葉/熱の日
眺めのいい食卓
本のこと
第1回/第2回/第3回
未発表原稿
メロディ・フェア/和子さんの塩むすび/ミモザ/神さま/金の輪
るみちゃんへ 牧野伊三夫
matelial・size
四六判変型/並製本/写真1頁+本文176頁
装画 牧野伊三夫
装丁 青木隼人+牧野伊三夫
鈴木るみこ(すずき・るみこ)
1963年静岡県富士宮市生まれ。ライター、編集者。1986年上智大学文学部フランス文学科卒業後、マガジンハウスに入社。1992年退社後、約2年間をフランスで過ごし、帰国後、執筆、編集、翻訳を手がける。雑誌『クウネル』に2001年創刊より携わり、生活雑誌の新局面を創出する斬新な編集と同誌に掲載された署名原稿により高い評価と人気を得る。2014年雑誌『つるとはな』ほかの雑誌や書籍の編集および執筆で活躍する。編著に『スマイルフード』(マガジンハウス、2000年)、『糸の宝石』(吉田昌太郎編、島隆志写真、ラトルズ、2009年)、『クウネルの旅 パリのすみっこ』(マガジンハウス、2010年)、『山口さんの椅子/記憶』(オオヤコーヒ焙煎所出版局、2012年)、『O KU 内藤礼 池上はどんなところだったか』(長野陽一写真、hehe、2014年)、『みどりの王国』(戎康友写真、青幻舎、2023年)ほか。2018年5月16日死去。